Instagramの動画広告を活用する理由とは?成果UPのコツや事例を紹介
「Instagramの動画広告が流行ってるけど、効果あるのかな?」と思われている方も多いですよね。結論から言えば、Instagramの動画広告はかなりの費用対効果が期待できる媒体です。
今回の記事では、Instagramの動画広告を活用する理由から、成功させるポイントや注意点、成功事例を交えて解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
目次
Instagramの動画広告を活用する理由
動画広告市場が広がり、YouTubeなどの動画投稿サイトでの動画広告以外にも、SNSを使用した動画広告に注目が集まっています。なかでも、日本のみならず海外でも広く利用されている「Instagram」は次の5つの理由が良いとされています。
月間アクティブユーザー10億人以上のユーザーに発信ができる
Instagramは、月間で10億人以上のアクティブユーザーがいる写真投稿サイトです(※1)。そのため、国内だけでなく、世界にも気軽に発信することが可能です。日本の月間アクティブユーザーは2,900万人となり(※2)、2017年から2018年の1年間でほぼ2倍の増加数となっています。また、1日に投稿されるストーリーズは世界で4億以上にまで及び、日本では700万件と数値は右肩上がりです。
それだけ多くの人の目に留まるチャンスがあり、写真や動画のジャンルもメイクやファッション、音楽、料理など様々な種類があるので広告を出稿する商品やサービスも幅広く選ぶことができます。
※1: Instagramの月間アクティブユーザー10億に到達、IGTVは広告媒体としての魅力増大か | TechCrunch Japan
※2:インスタグラム、国内月間利用数2900万人に|日本経済新聞
低コストで出稿が可能
Instagramは2015年から、予算や配信時期を自由に設定することが可能な運用型広告となりました。Facebookと同様、最低100円から広告を出稿できるようになり、大企業だけでなく中小企業や個人事業主クラスの方でも気軽に広告を利用できるようになりました。
少額からスタートすることができ、かつ高い費用対効果を期待できるInstagramの動画広告は多くの人にとってチャンスになりました。
ターゲット設定が細かく設定できる
Instagramの動画広告は、次のような項目で細かくターゲット設定ができます。
- 地域
- 年齢
- 性別
- 言語
- 個人属性
- 趣味・関心
- 行動
- つながり
上記設定で、アプローチしたいユーザーにのみ届けることが可能になります。ターゲティングのためのユーザー情報は、Facebookの登録情報と連動しており、Facebookへの同時投稿も可能です。アプローチ先が検討違いによる、無駄な広告費をなくすことができます。
写真よりも動画の方がユーザーの反応が良い
Instagramは、「インスタ映え」というワードが流行するほど、文字ではなく写真や動画でアピールすることに長けています。なかでも動画は写真投稿よりも、コメント数やイイネ数のエンゲージメント率が高いと言われています。
アピールしたい商品やサービスの「試してみたい」と感情に訴求できる動画や、ブランドストーリーをおしゃれな動画にして、視覚的に華やかな動画にするなどが効果的です。
最大60秒まで動画配信可能
Instagramの動画投稿の長さは最大15秒ですが、広告の場合は最大60秒までの動画が配信可能です。また、横長サイズにも対応するようになり、デザイン性にも自由度が増しました。
これにより、様々な角度からユーザーにアプローチすることができるようになったため、動画デザインのアイデアも重要となりました。
動画デザインのアイデアを4つ紹介します。
1.ストップモーション
1コマずつ、対象の位置や形を徐々にずらして撮影した動画です。Instagramの動画であれば、撮影のボタンを押している時だけ撮影可能なため、ストップモーションも簡単に作ることができます。
2.タイムラプス
タイムラプスは、静止画をつなぎ合わせて作ったコマ送り動画です。主に商品やサービスのメイキング映像、人や街の動きを表現したいときに使われることが多いです。
3.シネマグラフ
シネマグラフは、写真の一部だけが動くGIFアニメ―ションを用いた動画です。大手ブランドも取り入れているクリエイティブ表現手法です。
4.スライドムービー
静止画をつなぎ合わせ、動画にしたものです。わざわざ新しく動画を撮影することなく、今ある写真だけで気軽に作ることができます。
動画を使用できるInstagramの広告フォーマット
Instagramの動画広告では次の3つのフォーマットを使用することができます。
- 正方形
- 横長
- 縦長
また、以下の規定が定められています。
正方形 | 横長 | 縦長 | |
アスペクト比 | 1:1 | 1.91:1 | 4:5 |
最小解像度 | 600 x 600ピクセル | 600 x 315ピクセル | 600 x 750ピクセル |
長さ | 1~60秒 ※ストーリーズ広告の場合は〜15秒 | ||
最大サイズ | 4GB | ||
フレームレート | 最大30fps | ||
サポート動画コーデック | H.264、VP8 | ||
サポート音声コーデック | AAC、Vorbis |
動画広告の場合、動画再生前に表示されるサムネイル画像に占めるテキスト要素の割合を20%以内に収めるルールがありますので気を付けてください。
Instagramの動画広告で成果をUPさせるポイント
Instagramの動画広告のポイントを5つ紹介します
ユーザーの目に留まりやすい動画を目指す
当たり前ですが、Instagramの動画広告は、動画の内容や質が非常に重要になります。低解像度やピントがボケている動画や、動画と広告内容に大きな相違がある場合、広告の審査で承認がおりないケースもあります。
また、ユーザーに広告だと思われてしまうと避けられてしまいます。ユーザーの心を掴むためには、広告らしさをなくし、視覚的に魅力的な動画を目指しましょう。
ターゲットを明確にする
月間10億人以上のアクティブユーザーがいるInstagramですが、宣伝したい商品やサービスが全員に有効というわけではありません。Facebookのユーザーデータから細かく設定し、少ない広告費で高い費用対効果を出せるようにしましょう。
Instagramの動画広告で相性がいいのは、BtoBビジネスの企業よりも、BtoC向けの商品やサービスを提供している企業でしょう。
ハッシュタグを活用する
Instagramの投稿では、投稿内容に関連した検索ワードを「ハッシュタグ」として付けることができます。
ハッシュタグとは、SNS上の写真や動画の投稿内容をわかりやすく説明したラベルのようなものです。例えば、「#○○コーデ」「#○○メイク」など、ユーザーが検索する時に使われます。
動画広告では、商品やサービスにアピールにハッシュタグを上手く使いこなすことが大切です。ハッシュタグが上手く利用出来ていないと、閲覧してもらう機会を損失してしまう事になるからです。一つの投稿につけることができるハッシュタグの数は最大30個までですので、無駄なく効果的なハッシュタグ選定を心がけましょう。
ただし、サイトへの流入などを目的に配信する動画の場合、離脱を防ぐためにハッシュタグをつけないほうがよい場合もありますので、よく検討して運用していきましょう。
動画広告が配置される場所で成果を比較する
Instagramの動画広告の配信場所には、「メインフィード」と「ストーリーズ」があります。メインフィードとストーリーズとふたつの配置場所で広告を打ち、成果を分析・比較し、検証を繰り返すことが大切です。
宣伝したい商品やサービスの宣伝方法の最適化を図り、結果に応じて配置場所や方式を変えていきましょう。
最終的な成果につながる導線を作る
広告配信のゴールは「問い合わせ」「インストール」「購入」「予約」など様々あります。動画を見て終わりであれば広告の意味はありません。しっかりとユーザーが動画を見た後にアクションを起こせるよう、目的に合った動線を作りましょう。
また、Instagramの動画広告ではCTAには次のような種類があります。
- アプリを利用する
- インストールをする
- 問い合わせを行う
- ゲームをプレイする
- ダウンロードをする
- ビデオを観る
- リンクを開く
- 音楽を聴く
- 購入する
- 申し込む
- ほかの動画を視聴する
- 予約する
- 登録する
- 「詳しくはこちら」を開く
Instagramの動画広告掲載時の注意点
Instagramの動画広告を出稿する前に、次の3点を確認する必要があります。確認を怠ると広告出稿できないケースもありますので注意してください。
広告ポリシーを確認する
1つ目の注意点は広告ポリシーに違反していないか確認することです。広告ポリシーに違反している場合は、広告出稿が承認されないことがあります。
引用元:Facebook広告ポリシー
広告審査プロセス
FacebookやInstagramの広告はすべて、掲載前に広告ポリシーに沿った内容かどうかが審査されます。ほとんどの場合、審査は24時間以内に終わりますが、場合によってはもう少し長くかかることもあります。
考慮するポイント
広告審査プロセスでは、広告の画像、テキスト、ターゲット設定、広告の配置に加え、広告のランディングページのコンテンツもチェックします。ランディングページのコンテンツが十分に機能しない場合、広告で宣伝されている商品やサービスと一致しない場合、Facebookの広告ポリシーに準拠していない場合などは、広告が承認されないことがあります。
なかでも、以下のコンテンツに該当する商品やサービスは禁止されています。
- コミュニティ規定
- 違法な商品やサービス
- 差別的な行為
- タバコ製品
- 薬物や薬物関連商品
- 危険な栄養補助食品
- 武器、弾薬、爆発物
- 成人向け商品やサービス
- 成人向けコンテンツ
- 第三者の権利侵害
- 扇情的なコンテンツ
- 個人的特質
- 誤解を招くコンテンツや虚偽のコンテンツ
- 賛否両論のコンテンツ
- 機能しないランディングページ
- 監視装置
- 文法と汚い言葉
- 存在しない機能
- 個人の健康
- 給料日ローン、給料前のキャッシング、保釈保証サービス
- マルチ商法
- ペニーオークション
- 偽造文書
- 低品質または邪魔なコンテンツ
- スパイウェアやマルウェア
- 自動アニメーション
- 無許可のストリーミング機器
- 迂回システム
- 禁止されている金融商品や金融サービス
- Sale of Body Parts
他にも制限されているコンテンツや関連度など様々な広告ポリシーがありますので、確認してみてください。
画像内のテキスト量に注意する
2つ目は、画像内のテキスト量を過剰に多くしないことです。
推奨されるテキスト量は、画像内のテキストを20%未満に抑えると、パフォーマンスが高くなることがわかっています。広告内に過剰なテキストがあると、広告の配信数が減ったり、まったく配信されなくなる場合があります。画像にはできるだけテキストを含めないようにしてください。ただし、広告の本文など、画像の外にあるテキストは含まれません。
なお、公式ツール「画像テキストチェック」を使用することで、画像内のテキスト量を把握することができます。
ストーリーズ広告では目的外のものは使用できない
3つ目は、ストーリーズ広告では以下の項目に該当するもののみの出稿となりますので、注意してください。
- コンバージョン
- リーチ
- トラフィック
- アプリのインストール
- リード獲得
- ブランドの認知度アップ
- 動画の再生数アップ
Instagramの動画広告の活用事例
Instagramの動画広告を使用し、「認知拡大」「アプリのインストール数」「新規登録数」などに成功した事例を3社紹介します。
ゼクシィ(株式会社リクルートマーケティングパートナーズ)
1社目は、日本と中華人民共和国で結婚情報誌発行している株式会社リクルートマーケティングパートナーズです。
リーチ拡大のため、縦型の全画面表示によるリッチな広告表現が行えるInstagramストーリーズ広告を採用し、アプリのインストール数とその後のアクション(ブライダルフェア予約、式場見学予約など)の数を伸ばすことに成功しています。
- Instagram ストーリーズ広告導入後の獲得アクション数:2.1倍
- Instagram ストーリーズ広告導入後のインストール数:3.1倍
- インストール単価(既存広告メニュー比):-37%
- クリック率(既存広告メニュー比):4倍
モンスターストライク(株式会社ミクシィ)
2社目は、スマホアプリゲームのひっぱりハンティングRPG「モンスターストライク」運営している株式会社ミクシィです。
Instagram広告活用により、当初予測よりもCPA低下やセッション数増加などに成功しました。
- インプレッション数増加:51%
- モバイルアプリユニークセッション数増加:61%
- CPA低下:38%
参照:モンスターストライク: Instagram広告の成功事例
楽天学割(楽天株式会社)
3社目は、15~25歳の学生に向けたサービス「楽天学割」を提供している楽天株式会社です。
フィード広告、ストーリーズ広告を活用し、若年層への接触機会増加と新規登録数の増加に成功しました。
- 新規会員獲得増加率(前月比):338%
- クリック単価削減(前月比):56%
おわりに
いかがでしょうか?
Instagramの動画広告は、比較的新しいアプローチ方法として注目を集めています。いくつもの企業が活用し、成功させている事例を見ると、動画広告市場の大きさや重要性も分かってきました。今回の紹介したInstagramの動画広告を成功させるためのポイントや注意点を理解し、ぜひ活用してみてください。