Instagramストーリーズ広告とは?出稿のメリットや活用事例を紹介
1日平均して、世界中で約5億人のユーザーがInstagramを利用していると言われています(※)。Instagramの機能の中で人気なのが、気軽に日常を配信できるストーリーズです。ストーリーズには広告機能も備わっており、ターゲット層を細かく絞れる点でも各企業に注目・活用されています。
※引用元:【最新版】2019年6月更新! 11のソーシャルメディア最新動向データまとめ
今回は、Instagramのストーリーズ広告に焦点を当て、ストーリーズ広告の特徴やメリット、出稿のコツや活用事例をご紹介していきます。
目次
ストーリーズ広告とは
Instagramのストーリーズとは、投稿した動画や画像が24時間で自動的に削除される気軽に投稿できる機能です。2018年6月時点で1日のアクティブユーザー数は4億人(※)とされています。
※引用元:【最新版】2019年6月更新! 11のソーシャルメディア最新動向データまとめ
Instagramでは、ストーリーズ内にも広告を出すことが可能です。アパレルブランドやブランドコスメなど、若者層の女性をターゲットとしたビジネス活用が進んでいます。
ストーリーズ広告は、一般のユーザーの投稿の間に挟まれて表示されるので、自然にユーザーに伝えることが可能です。全画面で広告が表示されるので、広告を見た人に強い印象を残すことができるでしょう。広告配信されているストーリーズには「広告」という表示がされています。
一般のストーリーズでは24時間で自動的に削除されますが、ストーリーズ広告は24時間で自動削除されず、設定した配信期間中は表示されます。表示された広告に興味のないユーザーは、右か左にスワイプすれば飛ばすことができるので、ストレスを与えずネガティブな印象も与えにくいでしょう。
ストーリーズ広告を使うメリット
Instagramのストーリーズ広告を利用するメリットはあるのでしょうか。
細かいターゲティングができる
Instagramの広告はFacebookと連携しています。よって細かいターゲット設定ができるので、商品やサービスに合わせたターゲットに向けて配信することが可能です。マッチング率が非常に高いので、ユーザーが嫌がることなくクリック率を上げることができるでしょう。
世界中に配信ができる
海外向けの広告でもInstagramを使えば世界中どこでも配信可能です。Instagramはハッシュタグでリーチできるユーザーが変わります。英単語のハッシュタグを使うことで、海外のユーザーにも見てもらえます。
広告らしさがない
Instagramの広告は、他のWEB広告に比べると広告らしさがないので、ユーザーに嫌がられることなく自然と印象づけることが可能です。広告はいかに広告っぽさを出さないかが鍵になってくるので、その点ではInstagramのストーリーズ広告は魅力的です。
ストーリーズ広告の料金形態とは
Instagram広告はセルフサーブ型の広告で、予算や配信期間を自分で決めることが可能です。自分で決めた予算で出稿ができるので、とにかくたくさんの人に知ってもらいたいという方は月に10万円、50万円、100万円という単位で設定することもできます。
ターゲットを狙って結果を出したいという方には、100円から設定ができます。Instagramの広告は、少ない投資で初められる点が魅力的ですが、ユーザーの反応を見ながら結果をみて次の配信に活かすには、10万円程度予算があると安心でしょう。
Instagram広告の課金方法には主に4つの方法があります。
- CPM課金
インプレッション数によって料金が発生する課金方法で、掲載回数が1,000回表示されるごとに広告費が発生します。ターゲットを絞らず、たくさんの方に商品やサービスを知ってもらいたいというときに向いています。
- CPC課金
表示された広告をユーザーがクリックするごとに料金が発生する課金方法です。商品を購入してもらいたいときや、アプリをダウンロードして欲しいときに向いています。WEB広告では、この課金方法が多く使われています。
- CPV課金
ユーザーが動画を再生した時間によって発生する課金方法です。広告がスキップされたり、動画の途中でブラウザを閉じたり、広告の視聴が途中で終わってしまったりすると課金されません。あくまで広告が最後まで視聴された場合のみ課金されるので、投資のリスクを抑えられる点が魅力的です。
- CPI課金
アプリがインストールされるごとに料金が発生します。広告をクリックするとApple StoreやGoogle Playに移動し、インストールをしてもらいます。スマートフォンを使っているユーザーは、Instagramを活用している率が非常に高いので、アプリ広告との相性が良いです。
ストーリーズ広告の出稿方法
1.素材を用意する
Instagramストーリーズ広告に載せたい素材を用意します。15秒以内の動画、または画像のどちらかを利用することが可能です。画像は3秒間の表示です。アスペクト比などが満たしていないと広告が作成できないので注意しましょう。
ストーリーズ広告の画像サイズ
・共通
おすすめサイズ:1080×1920px(アスペクト比9:16以上)
最小サイズ:600×1067px
・画像
容量30MB以内
形式はjpgまたはPNG
・動画
再生時間は15秒以内、容量2GB以内がおすすめ、解像度720以上、形式はmp4またはMOV
2.広告を作成する
Facebookの広告マネージャーへアクセスし、広告の目的を設定します。
- リーチ
- トラフィック
- アプリのインストール
- 動画の再生
- コンバージョン
目的が設定できたら広告キャンペーン名を設定してください。
3.配信ターゲットを設定する
「オーディエンス設定」で配信ターゲットを設定します。ここでしっかりターゲットを絞ることが重要です。
4.配置を設定する
配置編集を行い、Instagramのストーリーズを選択します。他の項目にチェックが入っている場合もあるので、チェックが入っていたら外してください。
5.予算を設定する
決めた予算と広告を掲載する期間を指定します。
6.アカウントの連携をする
FacebookページでリンクをするFacebookページと、Instagramのアカウントを設定します。
7.素材をアップロードする
広告に載せる素材をアップします。
こちらは任意ですが、リンクしたいURLやコールトゥアクション(CTA)をテキストから設定ができます。
8.審査を行う
実行ボタンをクリックして完了です。審査に受かれば自分で設定した配信期間に沿って広告の配信が始まります。
効果をだすためのストーリーズ広告出稿のコツ
Instagram広告は、Facebookのユーザーデータを利用することが可能なので、細かなターゲティング設定ができます。どのような年齢層、人物に配信したいのか具体的に決めること、広告をみたユーザーが印象に残ってくれるようなインパクトのある画像や動画を使うことが、重要なポイントとなります。
ストーリーズ広告で動画を出す場合、動画の内容に一工夫があるとユーザーを惹き付ける効果が得られます。普通の動画より、Instagramのストーリーズ機能にあるタイムラプスやバウンズなど使ってみると、スピード感や珍しさがあって印象に残りやすいでしょう。
広告を出稿する場合、どうしても商品を全面的にアピールしてしまいがちですが、その方法はあまりおすすめしません。Instagramを利用しているユーザーは、商品のストーリーやエクスペリエンスに魅力を感じます。開発された商品の背景や、この商品を実際に使っているユーザーの感想などを組み入れて、説得力のある物語を持たせると良いでしょう。
例えば、化粧水の広告を出稿する場合、商品のみを広告に載せるのではなく、「肌荒れがひどかった人物がある期間使用したらきれいになった」というBefore・Afterを載せるのも効果的です。
また、Instagramを利用している年代は20代が圧倒的に多く、おしゃれな画像や動画を好む傾向があります。ファッション雑誌を見るような感覚で、ビジネスアカウントをフォローしている人も多くいます。そんな中、バナー広告のような広告ぽさが全面的にでてしまう広告はスルーされてしまう率が高くなり、悪い印象を与えてしまいかねません。この部分を意識して、クリエイティブを制作することをおすすめします。
ストーリーズ広告の活用事例
楽天学割
楽天学割では15〜25歳の学生が無料で登録でき、楽天市場での買い物の送料が無料になったり、旅行ツアーの割引を受けられるなどの特典があります。楽天は今まで学生向けにサービス訴求をしたことがなかったため、既存の広告での効率的な配信が難しい現状があったようです。
そこで若年層にアプローチできるInstagram広告と、楽天の持つ会員データとをかけ合わせてユーザーの獲得を実現しました。特にストーリーズ広告ではユーザーとインタラクティブなコミュニケーションを取ることができ、サービスの認知やユーザー獲得を効率的に行うことができたようです。
ストーリーズ広告は、ユーザーがストーリーズのコンテンツを消費する中で自然と表示される広告であるため、なるべく広告要素を抑えたクリエイティブの配信を心がけていたとのこと。
配信したユーザーの99.42%がサービスの対象年齢である15〜25歳のユーザーでした。他の広告プロダクトに比べてこのターゲティング制度は高く、無駄なコストの削減に繋がった成功例と言えるでしょう。
参照元:楽天学割: Instagram広告の成功事例 | Instagram Business | Facebook for Business
ゼクシィ
リクルートマーケティングパートナーズが運営する結婚情報サービスであるゼクシィでは、アプリインストールをCTAの評価基準として設けストーリーズ広告を運用した結果、従来のインフィード広告のみで運用した際と比較して、アプリのインストール数が3.1倍になりました。
インフィード広告を運用する中で、ゼクシィへ反応するユーザーが多いハッシュタグの内容を抽出し、それらのユーザーへ向けてストーリーズ広告を配信。ファーストビューに配信される分単価も高くなる傾向にあるストーリーズ広告を効率的に運用するために、他の広告プロダクトの知見をうまく取り入れながら運用した例と言えるでしょう。
参照元:【Instagram広告の成功事例10選】プロが効果的な活用方法も紹介します – リスマガ【Web集客の教科書】
ツヴァイ
ツヴァイは、株式会社ツヴァイの提供する結婚相談所です。結婚相手紹介サービスは利用者の年齢層が高い印象や、懐疑的な印象が持たれていました。そのため若い人々でも気軽に会員登録できるよう、資料請求を促進するキャンペーンをストーリーズ広告で実施しました。
若年女性への接点を最大化するため性別と年齢、結婚歴をターゲティングセグメントとして配信した結果広告のクリック率を63%向上し、クリック単価を41%抑制できました。
さらにコンバージョンの効率を上げるために通常のストーリーズ広告に加えてカルーセルを用いたストーリーズ広告を採用し、クリエイティブを一般ユーザーの投稿デザインに合わせることで、ユーザービリティも勘案された訴求を行いました。
参照元:株式会社ツヴァイ: Instagram広告の成功事例 | Instagram Business | Facebook for Business
おわりに
Instagramを利用するユーザーは、20代を中心に多く利用されています。Instagramの特性を活かして広告を出稿することで、商品やサービスが世間に広まり、売上倍増に繋がります。
ストーリーズ広告では特に広告っぽさをなくす工夫を行ってみましょう。ユーザーの反応を分析しつつ、試行錯誤しながら成果を上げていきましょう!