【初心者向け】SNSマーケティングとは?種類や効果、活用方法まとめ
「SNSをビジネスに活用してみたいけど、何から始めたら良いかわからない」、「SNSマーケティングってどうすれば良いの?」と悩んでいるWeb担当者の方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、SNSマーケティングの効果や種類、目的別の活用方法をご紹介します。これを読めば、「自社のSNSマーケティングはどのように進めていくべきか」考え始めるきっかけができるでしょう。
目次
SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは、その名の通り、SNSを使ったマーケティング活動のことを指します。
SNSとは「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」の頭文字をとったもので、例としては
などが挙げられます。
それらを利用し、認知の拡大やブランディングを行うのがSNSマーケティングです。
たとえば、2018年12月にスマホ決済アプリのPayPay(ペイペイ)が、「100億円あげちゃうキャンペーン」と称し、ユーザーに100億円還元する施策を打ち出しました。PayPayは先ほどの施策をTwitterにも投稿した結果、Twitter上で多くのユーザーにRT(リツイート)され、拡散されました。このような後押しによりPayPayのユーザー数は、キャンペーン期間で100万人から470万人に増え、約5倍のユーザーがアプリを起動したのです。
参照: PayPay「100億円あげちゃうキャンペーン第1弾」のマーケティング効果を調査|Real Sound|リアルサウンド テック
ほかにも、ファッション通販サイトZOZOTOWNを運営する前澤友作氏は、2019年1月にお年玉キャンペーンとして、1億円を配るというキャンペーンを実施しました。応募の条件は、前澤氏のアカウントをフォローし、当該ツイートをRT(リツイート)することです。その結果、480万回以上もRTされました。連日ワイドショーでも報道され、ZOZOTOWNの知名度は一気に上がったはずです。
テレビでCMを放送するとなると、数千万円の広告費がかかることもあるでしょう。一方で、SNSであれば、TV放映よりも低予算で自社サービスをPRすることができます。
先ほどの例は、両者とも億単位のコストをかけていますが、
- ブランドをPRする写真をインスタグラムに投稿する
- 自社サービスのユーザーが興味を持ちそうな情報を定期的にツイートする
といった方法でも、認知の拡大は見込めます。
このように、低コストで認知度アップやユーザーのファン化が見込めることが、SNSマーケティングの特徴です。
なぜSNSマーケティングを取り入れる必要があるの?
SNSマーケティングを取り入れる必要がある理由は、以下の通りです。
SNSのユーザー数の増加
近年、SNSのユーザー数は増えています。たとえば、それぞれの国内月間アクティブユーザー数は、
- Twitter 4,500万人
- Instagram 2,900万人
- Facebook 2,800万人
となっています。
SNSユーザーの増加とともに、検索エンジンとしてSNSを使うユーザーも増えてきました。
たとえば、大阪市でカフェに行きたい女性がいるとしましょう。その女性は、インスタグラム内で「大阪カフェ」とハッシュタグ検索をし、自身の趣味にあった写真をクリックして、情報を得ることがあるのです。中には、その写真を見て来店する女性もいるかもしれません。
このように、インスタグラムで検索することを「タグる」と呼ばれています。インスタグラムに限らず、Twitterでもこのようなユーザー動向は見られるでしょう。そのため、サービスを提供する側は、SNSを通して有益な情報を発信することが大切になってきているのです。
サービス数の増加
「安かろう、悪かろう」の時代は終わり、100円均一だとしても、ある程度のクオリティの商品が手に入る時代になりました。
また、類似商品やサービスも増え、ユーザーはどれを買ったら良いかわからない状態になることも多いでしょう。そのため、あなたの会社(または商品)のブランディングが大切になってきています。
なぜなら、「他で買ったほうが安い」、「結局どこのを買えば良いのかわからない」と思われてしまっては、購入してもらえないからです。ブランディングをして、ユーザーのファン化を図り、「あのメーカーのものだから欲しい」と思ってもらえるようにすることが大切になってくるでしょう。
そんなときにSNSマーケティングは有効と言われています。なぜなら、テレビCMやDMよりもユーザーとの距離が近いからです。SNSであれば、直接ユーザーと意見交換をすることもできます。また、インスタグラムのように、統一したデザインの写真を投稿することで、ブランドの世界観を伝えることもできるのです。
以上、2つの流れを受けて、SNSマーケティングの必要性が高まってきています。
SNSマーケティングの効果とは
続いて、SNSマーケティングで、どのような効果が得られるのかを見ていきましょう。
SNSマーケティングの効果は、
- 認知度アップ
- ユーザーの流入
- ブランディング
の3点です。それぞれの項目を見ていきましょう。
認知度アップ
SNSマーケティングの効果としてまず期待できるのが、認知度の上昇です。なぜなら、たとえユーザーがあなたの企業をSNS上でフォローしていなくとも、タイムラインに情報が流れてくることがあるからです。
たとえば、Twitterで「新商品が出ました」というツイートをしたとしましょう。ユーザーAさんがそれにいいねを押したり、RTをすることで、Aさんのフォロワーのタイムライン上にもそのツイートが表示されるのです。
それを見たユーザーBさんがRTすれば、今度はBさんのフォロワーに、という風に情報が広がっていくのがTwitterでの拡散の構図です。
ただし、認知度アップには悪い面もあります。それは、「炎上」です。近年は、広告代理店が携わったプロジェクトでも炎上して、企業に悪いイメージが付いてしまう場合もあります。そのため、業者にSNSマーケティングを委託しない場合でも、「ユーザーに誤解を与える表現はないか」を社内でしっかり検討する必要があるでしょう。
なお、「炎上マーケティング」と言って、わざと炎上を起こすSNSマーケティング手法もあります。しかし、一過性で終わることも多いため、利用するには緻密な計画が必要ですし、あまりおすすめはしません。
ユーザーの流入
続いて期待できる効果が、ユーザーの流入です。どんなに良い商品やサービスでも、知ってもらえていなければ、利用される確率は下がるでしょう。そのため、SNSを通して認知度が上がれば、利用されることも多くなるはずです。
ただし、話題集めのためだけのサービスや商品を打ち出しても、短期間で消費されるだけ、ということもあります。SNSから流入したユーザーにリピートしてもらうために、どのような施策を取っていくべきかは予め検討しておきましょう。
ブランディング
SNSマーケティングでは、企業とユーザーの距離感が近いです。そのため、企業独自のカラーを出しやすいのもSNSマーケティングの特徴の一つ。これを利用すれば、SNSを通してブランディングを行うことも可能なのです。
ブランディングは、簡単に言うと「らしさ」、「〜っぽい」と言い換えられます。たとえば、日本の工芸品や雑貨を扱うブランド中川政七商店(なかがわまさしちしょうてん)のインスタグラムは、統一感のあるシンプルな写真と、優しい文体の商品紹介が特徴的です。このアカウントを見たユーザーの中には、「写真の雰囲気が好き」、「自分の好みと合っているかも」と感じて、サイトを訪れたり実店舗に足を運んだりする人もいるでしょう。
このように、SNSで「らしさ」を投稿してブランディングしていくことで、新しいユーザーの流入や、ユーザーのファン化を図ることができるのです。
SNSマーケティングの種類
続いて、SNSマーケティングの種類に関して、サービス別に見ていきましょう。
主にSNSマーケティングに使われているサービスは、
- LINE@
の4つです。
Twitterの特徴はRT(リツイート)です。そのため、他のSNSよりも拡散性が高いと言えるでしょう。だからと言って、何気ない一言をツイートしただけでは、マーケティングの効果は見込めません。
- ユーザーが何を求めているか
- 何を伝えたいか
を書き出し、その上で「どのような表現をすれば良いか」を検討してツイートすることをおすすめします。
先ほども書きましたが、拡散されやすいのは良い情報だけでなく、悪い情報も含みます。そのため、不意にツイートしたことで、1日で企業のイメージダウンに繋がってしまうこともあるのです。そうならないためにも、事前にユーザーの動向や、ペルソナ設定をするなどして、対策をしておきましょう。
Instagramは、画像と共に投稿する必要があります。
画像がメインコンテンツとなるため、
- 画像が綺麗であること
- アカウント内の画像に統一感があること
などが求められるでしょう。
Instagramのユーザーは、そのアカウントを見て3秒でフォローするかどうかを決めると言われています。そのため、3秒以内に目に入る投稿(直近6−9枚)に、どのような写真を配置すれば、効果があるか等を検討するようにしましょう。
また、Instagram内のタグ検索で商品の購買や、来店を決めるユーザーもいます。そのため、ハッシュタグにどのような語句を入れれば効果的か、日々改善することをおすすめします。
他のSNSと違い、実名登録となっているのがFacebookです。
また近年は、年配層(55歳以上)のユーザーが増えてきており、一方で若年層のユーザーが減ってきています。そのため、自社商品やサービスのターゲットが、Facebookにマッチしているかどうかを検討してから始めましょう。
なお、Facebookでは「イベントページ」という、イベントの出欠やPRに利用できる機能があります。これを利用すれば、イベントの管理が簡単に行えるため、イベントを開催し、そこから見込み客を集めるといった活用法も可能です。
LINE@
LINE@は簡単に言うと、LINEに届くメルマガのようなものです。一般的なメールサービスとの違いは、開封率の高さです。LINE@の方が、一般的なメルマガよりも開封率が6倍高いと言われています。
参照:メルマガ取り込むLINE 開封率の高さ武器、新サービス拡大狙う – withnews(ウィズニュース)
そのため、LINE@に登録したユーザーにだけ特典やセール情報といった付加価値を付ければ、ユーザーの満足度も上がるでしょう。なお、他のSNSと違い一定数以上のメッセージを送る場合に料金が発生するため注意が必要です。
目的別SNSマーケティングの活用方法
どのような施策が有効かは、商品やサービスによって異なります。そのため、一概には言えませんが、目的別に向いているSNS活用例をご紹介します。
キャンペーンの告知を行いたい
セール情報やプレゼントキャンペーンなど、告知と認知拡大を主に行いたい場合はTwitterが向いています。なぜなら、Twitterは他のSNSよりも拡散されやすいためです。
冒頭に挙げた例のように、「フォローとRTで応募可能(割引適用)」といった条件をつけると、拡散されやすくなるでしょう。
Twitterは、インスタグラムと違い文字だけでツイートできます。しかし、告知などの場合は、インパクトのある画像も一緒にツイートすることをおすすめします。
20〜30代にアプローチしたい
20-30代に向けた商品やサービスを展開しているのであれば、Instagramがおすすめです。なぜなら、Instagramのユーザーは、20〜30代が多いからです。また、若年層を中心にFacebookはユーザー数が落ちているため、20〜30代がターゲットであれば、Instagramの方がSNSマーケティングに向いているでしょう。
参照:2018年「公表データ」で見る主要SNSの利用者数と、年代別推移まとめ
重視されるのは、写真のクオリティです。写真の雰囲気が自身と趣向が合わないと思われた場合、数秒で離脱されてしまう可能性も。そうならないためにも、自社サービスのターゲットとなる人たちが、日々どのような投稿をしているのかチェックしましょう。彼らが利用している加工アプリや、ハッシュタグ、よく見ているアカウントを調べ、できる限り合わせることをおすすめします。
特に、写真として映える「モノ」を販売するビジネスと相性がよいとも言えるでしょう。この場合、Instagramから商品ページへ誘導可能なショッピング機能が活用できます。
ブランディングにSNSを活用したい
扱っている商品・サービスが何かにもよりますが、ブランディングにはInstagramが向いています。なぜなら、人間は視覚から入ってくる情報を重視する傾向があるからです。
Instagramであれば、アカウントに飛ぶだけで、複数枚の写真をみることができます。そのときに、自社のブランドを提示するような画像を配置すれば、すぐに
「このブランドはこういう雰囲気なんだな」、「このサービスはここがウリなんだな」とユーザーにわかってもらうことができるのです。
たとえば、京都のお茶屋「伊藤久右衛門」のインスタグラムアカウントを見てみましょう。ほとんどの写真にテーブルコーディネートされた抹茶スイーツが写っており、鮮明で統一感のある画像が使われています。このアカウントを訪れたユーザーは、「おしゃれなお茶屋さんだな」、「このお店には、抹茶スイーツのメニューがたくさんあるんだろうな」と感じる人もいるでしょう。
このように画像を通して、瞬時に自社の「らしさ」を伝達できるため、ブランディングにはインスタグラムが向いていると言えるでしょう。
おわりに
今回は、SNSマーケティングについてご紹介しました。
SNSマーケティングをすることにより、ユーザーの流入やブランディングが見込めます。ただし、使い方を誤ると、炎上してしまう恐れもあることをよく理解しておきましょう。そのため、それぞれのSNSの特徴を踏まえた上で、どのような施策を取るかよく検討してから、SNSマーケティングを取り入れることをおすすめします。