インフォグラフィックのサンプル

インフォグラフィックとは?視覚的効果を狙うデザインのポイント

インフォグラフィックのサンプル

インフォグラフィックをご存知でしょうか。インフォグラフィックとは、最小限の文字と、グラフやイラスト、図などを用いて情報やデータをわかりやすく可視化したものです。インフォグラフィックを効果的に使えば情報をよりわかりやすく伝えることができます。SNSなどでも拡散されやすいことから、インターネット上などで見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。

この記事では、インフォグラフィックについての説明から作り方まで解説していきます。初心者にもわかりやすい内容になっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

インフォグラフィックとは

様々なインフォグラフィック

インフォグラフィック(infographics)とは、informationとgraphicsを合わせた造語です。冒頭に述べたとおり、情報やデータを、最小限の文字や図などを用いて視覚的にわかりやすく表現したものです。

インフォグラフィックは、多くはピクトグラムと図解から成り立ちます。そこに付加要素として写真などが追加されることもあります。わかりにくく読むのに時間のかかる文章、莫大なデータやグラフなどを、図やイラストを用いてシンプルに、見ただけでわかりやすく表現することで、誰にでも伝わりやすくなります。

標識や地図、路線図、会議に使われる資料やマニュアル、科学的情報の可視化など、インフォグラフィックの活用領域は多岐にわたります。最近では、見る人の印象に残るような美しいビジュアルデザインを施して、広告デザインでも活用されることも多くなりました。

ビジュアルを効果的に用いて表現するので、言語が違ってもおおよその内容は伝えることができるのもメリットのひとつです。ひとつの図解の中に情報をコンパクトにまとめられるので、SNSなどでの拡散にも便利です。魅力的なインフォグラフィックがSNSでシェアされ、多くの人の関心を集めるようになりました。

インフォグラフィックを使うメリット

情報が伝わるイメージ

インフォグラフィックには様々なメリットが存在します。それぞれ見ていきましょう。

人目を引く

インフォグラフィックは、そのインパクトの強さから人目を引くことができます。文字情報のみの場合、その情報を読むのは全体の28%にとどまると言うデータもあります(※1)。いかに文字情報のみでユーザーの関心を集めるのが難しいかがわかります。ユーザーの関心を集めるためにも、インフォグラフィックの利用が大変効果的だと言えるでしょう。

※1 Search Engine Journalのコラム「視覚によるストーリーテリング」(原題:Visual Storytelling: Why Data Visualization is a Content Marketing Fairytale)より

情報を効率的に伝えられる

インターネットやスマートフォンが生活に浸透し、私たちは処理しきれないほどの情報に囲まれています。そんな状況の中で、短い時間でも効率よく瞬時に情報を汲み取れるインフォグラフィックは、現代と非常にマッチしたツールとも言えるかもしれません。

人の記憶に残りやすい

人の脳は、視覚からインプットした記憶が残りやすいと言う特性があります。また、映像やエピソード、ストーリーなどが加わると、より具体的なイメージとして残りやすくなり、鮮明に記憶されるようになります。

ただ単に、個別に点在したデータを示されるよりも、図などを用いてストーリー性を加えたインフォグラフィックが記憶に残りやすいのはそのためです。

SNSでシェアされやすい

面白さや目新しさがあるインフォグラフィックは、SNSでシェアされやすい傾向があります。それには、なるべくテンプレートなどを使わず、独自のインフォグラフィックを作る方が効果的です。この後に説明する作り方なども参考にして、オリジナリティー溢れるインフォグラフィック制作を目指しましょう。

言葉が通じなくても伝わる

図と最小限の文字で構成されたインフォグラフィックは、言語の違った相手にでもある程度の内容を伝えることができます。文字が羅列されただけのWebサイトでは、言語が違うだけで直帰してしまうユーザーも、魅力的なインフォグラフィックなら興味を持ってもらえる可能性もあります。

活用領域が広い

インフォグラフィックの活用領域は多岐に渡ります。Webサイトで公開するほか、SNSへの投稿、プレスリリースと言った広報活動、マーケティング活動、採用活動にも活用することができます。

効果的なインフォグラフィックデザインのポイント

インフォグラフィックを作る女性

インフォグラフィックの特徴やメリットについて確認してきました。ここでは、効果的なインフォグラフィックを制作するためのポイントを解説します。

情報収集

インフォグラフィック制作の要と言ってもよいのが情報収集です。正しい情報が正しいインフォグラフィックを作ると言っても過言ではありません。

インターネット上の情報は玉石混在ですが、政府機関や国際機関などが公表する統計情報など、リソースがしっかりしているものなら安心して利用できます。個人のブログ等でも有益な情報が得られることもありますが、あくまでも感覚的な意見である場合が多いため、インフォグラフィック制作時の出典元としてはあまり望ましくありません。

情報のストーリー化

情報をどのようにひとつのインフォグラフィックにまとめるかも重要です。ただの点在したデータの羅列にならないよう、データから最も効果的な切り口を見つけだします。これには、データの方向性やパターンを発見し、文脈にまとめる力が必要となります。

効果的な配色

デザインをする際注意したいのが色の使いすぎです。テーマにもよりますが、あまりにもカラフルになりすぎると、色にばかり目がいってしまい、伝えたい内容が汲み取りにくくなってしまいます。メインカラーをベースとして、そこに2、3色プラスして配色を考えてみましょう。それでもどうしても足りなければ、使用カラーを適宜追加します。

デザインの作り込み

適切に処理した情報を、最終的に美しいビジュアルに昇華するデザイン力は、インフォグラフィック制作において絶対的に必要です。作り込みが甘いと、どことなく引き締まらない印象になるだけでなく、見ている人の注意がそれてしまう可能性もあります。厳しい言い方をすれば、デザイナーの質が最終的な出来上がりを左右すると言えるかもしれません。

SEO対策

インフォグラフィックの活用で、SNSでシェアされることによる新規ユーザーの増加や滞在時間の増加などが期待できるため、SEO効果も期待できますが、注意が必要な点もあります。

多くのインフォグラフィックは画像で作られます。紙媒体での利用の場合は気にする必要はありませんが、Webサイトで利用する場合、テキストは極力HTMLで表現するなどの工夫をした方がベターです。画像要素に適切なalt属性を設定するのも忘れないようにしましょう。

インフォグラフィックの作成手順

インフォグラフィックの作成について話し合うチーム

インフォグラフィックの特徴やメリットなどを確認してきました。インフォグラフィックを利用するイメージもだんだんできてきたのではないでしょうか。ここでは実際にインフォグラフィックを制作する手順を確認していきます。

利用目的の確認

  • 誰に向けて
  • どこで使うものなのか
  • 何を伝えたいのか

といった制作の目的をきちんと確認しましょう。デザインにも少なからず影響が出るので、表示する媒体もここで確認します。

また、インフォグラフィックを利用する基本的な理由は効率的な情報の伝達です。見た目の華やかさから、イラストなどと混同されがちですが、図やイラストはインフォグラフィックを構成するひとつの要素に過ぎません。いきなり図やイラストの制作に入るのことだけはくれぐれも避けてください。

テーマの選定

目的を確認したら、今度はその目的に合ったテーマを選定します。情報源にもだいたいの当たりをつけながら行うと、のちのちスムーズです。あまりにも情報が少な過ぎたり、細か過ぎてデータに差異がつけずらいものなどはテーマとして避けたほうが無難です。まずは情報が集めやすそうなものを選んでみましょう。

情報収集、リサーチ

テーマが決まったら、今度は実際に情報を収集する作業に入ります。収集と同時に、情報の信憑性についても確認しましょう。

インフォグラフィックを制作する上で最もと言っても良いほど大切なのは、適切な情報の選定です。出典元が定かではなかったり、間違っている情報をインフォグラフィックにしてはいけません。また、故意でなくても、複数人で制作を行ううちに情報が改ざんされてしまう場合もあり得ます。情報の取り扱いには十分に注意しましょう。

情報を整理し、ストーリー化する

適切な情報が集められたら、それらをトピックスごとにカテゴライズするなどして、インフォグラフィックにまとめるための切り口を探します。切り口が見つけられたら、情報をより取捨選択して、余分なところは省きます。整理された情報の中から、特徴的な項目などを見つけ出し、起承転結を加え、一連のスムーズなストーリーとしてまとめます。

デザイン

いきなり作り込む前に、ラフスケッチやワイヤーフレームなどで大まかなビジュアルを作ります。ラフスケッチの状態で、一旦関係者の間で確認しましょう。制作者だけでなく、第三者の視点からも確認することで、冷静にこの時点での問題点を洗い出すことが重要です。問題点がわかったら、適宜前のフローに戻るなどして、適切なデザインの方向性を探ります。ラフスケッチ決定後に、細かいデザインの作り込みを行いましょう。

チェック

デザインができたら、最終的なチェックを行います。利用目的に沿ったものであるか、データの出典元は正しいか、誤字脱字は無いかなど、基本的なところも含めて公開前にきちんとチェックを行いましょう。事前にチェック項目を作っておくと便利です。

参考にしたいインフォグラフィック実例

それでは、インフォグラフィックがどのように活用されているのか、その実例を見ていきましょう。

JOYSOUND カラオケ白書

JOYSOUND カラオケ白書_インフォグラフィックス

スクロールに伴い、動きが加わるので見ていて飽きません。ついつい最後までスクロールしてしまいます。見ていくうちにカラオケに行きたくなるかもしれませんね。

データで紐解くヤフー – 採用情報 –

データで紐解くヤフー_インフォグラフィックス

採用サイトにインフォグラフィックを利用した例です。数字は多いのに、シンプルにまとめられているのでとても見やすくなっています。企業が見せたい数字を効果的にアピールできている良い例でしょう。

世界三大花粉症と世界の花粉飛散カレンダー

世界三大花粉症と世界の花粉飛散カレンダー_インフォグラフィックス

日本ではおもに春先にかけて悩まされる花粉症ですが、世界ではどうでしょうか?こちらのインフォグラフィックを見れば、世界各国の花粉症事情を知ることができます。花粉症が辛すぎて移住したい……なんて時に参考になるかもしれません。

What’s FinTech?

What’s FinTech?_インフォグラフィックス

わかっているようで実はよくわからないFinTechについて、わかりやすく解説してくれているインフォグラフィックです。わかりにくい概念をわかりやすくしてくれる、インフォグラフィックの良い実例です。

ある車の一生 – 平均で見る日本の自動車 –

ある車の一生 _インフォグラフィックス

動画型インフォグラフィック(ビデオグラフィック)です。最近では、動画を利用したビデオグラフィックも多く作られています。こちらは、インフォグラフィックと動画の相乗効果で、より記憶に残りやすくなっています。

2017 zenken infographics movie

全研本社株式会社の「成長戦略」をインフォグラフィックでわかりやすく紹介しています。日本を取り巻く環境と企業の取り組みをうまく絡めて説明しています。

にほんのこども~中学生のいま~

日本の中学生の「いま」がわかりやすく説明された動画です。これも、ただ単に文章で説明されるよりもはるかに簡単に頭に入る、インフォグラフィックをうまく活用した例といえるでしょう。

なお、ここで紹介した以外にも、Pinterestやインフォグラフィックまとめサイトなどでも魅力的なインフォグラフィックを探すことができます。ぜひ色々なインフォグラフィックを見て、制作時のヒントにしてみてください。

簡単に作れるインフォグラフィックサービス

最後に、簡単にインフォグラフィックが作成できるサービスを紹介します。これだけでは完結しないことも多いでしょうが、活用できる部分は活用していくとスピードをあげて作成することができます。

infogr.am

infogr.am_キャプチャ

簡単な操作でシンプルなグラフがサクサクと制作できるサービスです。グラフや地図、写真やイラストの挿入もできます。オンラインでの共有も可能で、無料プランでは10枚まで作成できます。

Piktochart

Piktochart_キャプチャ

テンプレートを利用して、インフォグラフィック以外にも、報告書やバナー、プレゼン資料などが作れます。メニューなどは英語ですが、日本語での入力は可能です。

Eegraph

Eegraph_キャプチャ

3ステップで美しいグラフが作成できるサービスです。エクセルやCSVからもデータをインポートすることができます。無料版ではTSV形式でしか出力できないので、その他の形式でダウンロードしたい場合には有料プランの契約が必要になります。

venngage

venngage_キャプチャ

統計、比較、プロセス、時系列、地理、アンケート結果、グラフ、売り上げ、月間・年間レポートなど、色々なテンプレートが充実しており、簡単に様々なグラフが作成できるツールです。

canva

canva_キャプチャ

フリーの画像編集ソフトとして比較的有名ですが、実はインフォグラフィックを作成することもできます。インフォグラフィックを作成する場合は、テンプレートを選ぶか、一から自分で作成することもできます。埋め込みコードを発行して、作成したインフォグラフィックを自分のWebサイトやブログに埋め込むこともできます。

おわりに

情報はただ羅列すれば良いと言うものではありません。どれだけ正しい情報や価値のある情報だとしても、難解な文章の羅列では受け手の目にも止まらず、内容も伝わりません。当然そこに価値を見出されることもありません。

そういう意味でも、インフォグラフィックは、情報に適切な表現を与えることで適切な価値を与えることができる、情報伝達において最適なツールと言えるのかもしれません。

作成手順でも見たように、インフォグラフィックを作成するにはかなりの工数がかかります。この点も、単なるイラストや図解とは違う点と言えるでしょう。コストに見合うだけの成果が得られるよう、インフォグラフィック制作の計画は慎重に行いましょう。

今回の内容が、皆さんのインフォグラフィック制作の参考になれば幸いです。

WEBでのお問い合わせはこちら