スマートフォン上に浮かび上がる複数の映像アーカイブ

今が狙い目?YouTubeでVSEO対策を行うには

スマートフォン上に浮かび上がる複数の映像アーカイブ

1日の世界での動画視聴時間が10億時間を超え、モバイル端末での総再生時間が70%以上を占めるYouTubeは近年ますますその存在感を高めています。 (※)

2020年現在、YouTubeは動画配信サービスとしてだけではなく、通常の検索サービスと同等かそれ以上に検索サービス的役割を担い、また、最大級の広告媒体としての役割をも担っています。この記事では、そんなYouTubeで動画を広く視聴者に見てもらうために有効なVSEO対策について詳しく解説します。

※参照:プレスルーム – YouTube

YouTubeでのVSEOが重要なわけ

黄色い紙を突き破って人差し指を立てる

そもそもYouTubeにおけるVSEOとはどのような意味を持つのでしょうか。Webマーケティングに興味がある方なら、SEO対策(Search Engine Optimizationの頭文字を取った略称)という言葉を耳にしたことがあるでしょう。

SEO対策は「検索エンジン最適化」を指し、Google等の検索エンジンで自分のサイトを上位表示させるための対策を言います。これのYouTube版がVSEO対策(Video Search Engine Optimization)の頭文字を取った略称)で、インターネット動画配信サービスの検索結果で自分の投稿した動画を上位表示させるための対策です。

VSEO対策が重要な理由は3つあります。

動画配信サービスのユーザーの増加

1つめは、インターネット動画配信サービスのユーザーが増加し続けているためです。総務省が2016年に発表した「情報通信白書」(※)ではインターネット動画配信サービスについて特集が組まれ、その中に記載された「IoT時代における新たなICTへの各国ユーザーの意識の分析等に関する調査研究」でのアンケート調査結果に注目が集まりました。

アンケート調査はYouTube等のインターネット動画配信サービスの利用経験について行われ、利用経験があると回答した人が20代~60代で7割以上を占めたのです。 またインターネット動画配信サービスの利用経験がある人の中で、今後もインターネット動画配信サービスを利用したいと回答した人は74.5%でした。このアンケート調査結果から、これからのWebマーケティング戦略においてはインターネット動画配信サービスを活用するのが、よりユーザーのニーズをかなえることだとわかったのです。

動画の伝達情報量が多い

2つめは、動画が伝えられる情報量が多いためです。
動画マーケティングが情報を多くのユーザーに的確に、わかりやすく伝えているのを証明する統計結果には次のようなものがあります。

  • 1分間の動画が伝える情報量は180万語、Webサイト3,600ページに相当する
  • 動画を利用するとプロダクトへの理解が75%高まる
  • 動画を見た後の方が商品の購入率が64%アップする
  • 90%のユーザーはプロダクトに関する動画がある方が意思決定しやすいと感じる

これらの統計結果から動画マーケティングはユーザーにとって情報を理解させるだけではなく、行動の後押しの役割を果たしているのがわかります。

通信速度の高速化

3つめは通信速度の高速化により動画視聴の敷居が下がるためです。

2020年3月から開始された5Gは「高速・大容量」「低遅延」「多接続」という3つの特徴を持ち、4Gと比較すると通信速度は20倍、遅延は10分の1、同時接続数は10倍となっています。このことから5G技術はインターネットでの動画視聴を非常にスムーズで心地よいものへと変えると言えるでしょう。今までPCのみで動画を視聴し、モバイル端末では動画を非表示にしていたユーザーが、テキストや画像を見るように、動画を見てくれる未来が予測されるのです。

※参考:総務省「平成28年度版 情報通信白書」

YouTubeでVSEO対策を行うメリット

コルクボードに置かれた、メリットという単語の四角いキューブ

YouTubeにおけるVSEO対策の重要性についてご理解いただいたところで、次はVSEO対策を行うメリットを3つご紹介します。

メリット1:費用対効果が高い

1つめは、費用対効果が高いことです。

自分の売りたい商品やサービスを宣伝しようとすると、まず思いつくのは4マス広告(テレビ・新聞・ラジオ・雑誌)やリスティング広告(検索エンジンでの検索結果に応じてユーザーに表示されるテキスト広告)などの広告を使った宣伝手法でしょう。広告を使って宣伝をする場合、広告を出稿し続ければし続けるほど広告費用が多くかかってしまいます。

しかしYouTubeでは、動画を視聴するたびにリスティング広告のようなクリック単価は発生しないのです。また、条件を満たせば自分の動画に広告を貼り付けられるので、広告収入も得ることができます。

VSEO対策をして動画をYouTube検索の上位に表示させればユーザーの目に触れる機会がそれだけ増え、広告収入を得ながら多くのターゲット顧客にリーチできると言えるでしょう。

メリット2:ブランディングがしやすい

2つめのメリットは、ブランディングがしやすいことです。

VSEO対策をしてYouTube検索に動画が上位表示されると、ユーザーは「このキーワードでは有名だ」と感じるのではないでしょうか。その結果、動画で取り扱う商品やサービスへの信頼性が増し、問い合わせや商品購入などのコンバージョンにつながる可能性も高まるでしょう。ロゴを表示するなどの工夫をすると、より効率よくブランディングできます。

メリット2:競争相手が少ない

3つめのメリットは、VSEO対策が比較的新しい概念なので、競争相手が少ないことです。

SEO対策を施してGoogleで上位表示するのはGoogleのアルゴリズムが非公開であることや変更が多いことから難しいですが、YouTube検索のアルゴリズムは2020年現在、まだGoogleのアルゴリズムほど対策が難しいとは言えません。

またYouTubeには、VSEO対策を行う上で有効なアクセス解析を無料で行うことができる高機能なツール「YouTube Studio アナリティクス」が用意されています。

YouTube Studio アナリティクスでわかることは次です。

  • 再生時間
  • 視聴者維持率
  • 視聴者の年齢や性別、デバイスの種類
  • 再生場所(埋め込みなのかYouTube上なのか等)
  • トラフィックソース(ユーザーが動画を見つけた場所)
  • チャンネル登録者や評価、コメント

例えば、ユーザー層が30代の男性と40代の男性に集中していたら、その人たちをターゲット顧客とした商品やサービスをアピールするといった対策を、リアルタイムで考えられるのが魅力的と言えます。

ツールとそれが示す指標を上手に活用して、YouTube検索のアルゴリズムが複雑化しないうちに、また競合他社が参入しないうちにVSEO対策への取り組みを進めるのがよいでしょう。

YouTubeでVSEO対策を行うには

床に置かれた電球の上に、様々な図表などが浮かぶイメージ図

YouTubeはGoogleの1つのサービスのため、本質的なVSEO対策はSEO対策と同じです。Googleの企業理念である「Googleが掲げる10の事実」に目を通すとGoogleが大切にしているのは「ユーザーファースト」であることがわかります。

動画を作成する上でのテクニックももちろん必要なことではありますが、ユーザーが喜ぶ、ユーザーが価値を感じるような動画を創るという姿勢を忘れてはいけません。ユーザーファーストであることを踏まえて、YouTube検索のアルゴリズムを分析してみるとYouTube検索で上位表示される動画のポイントは次の2つであることがわかります。

  • 検索した際のキーワードにタイトル、説明文、タグが関連していること
  • ユーザーの途中離脱が少ないこと

このポイントの1つめを押さえるためのVSEO対策テクニックを3つご紹介します。

検索キーワードを適切に選択すること

検索キーワードはユーザーにとって「動画への入り口」と言えるのではないでしょうか。ユーザーは知りたい内容の検索キーワードを用いて検索をかけるため、動画のコンセプトや内容と検索キーワードにずれがあってはいけません。

検索されやすいキーワードを調べる時はSEO対策でキーワードプランナーやGoogleトレンドなどのツールを用いるように、VSEO対策では YouTubeキーワードツールを用いると時間をかけずに無料で調べることができます。

YouTubeキーワードツール

競合が多すぎないキーワードを選ぶことや、動画と関係のないキーワードを入れないことも意識できるとなおよいでしょう。

検索キーワードをタイトル・説明文・ハッシュタグに含めること

タイトル

まずタイトルについて説明します。MMD研究所とコロプラが共同で15歳から59歳の男女2,780人を対象に行った「2017年版 スマートフォン利用者実態調査」の結果では動画を視聴する際に用いるデバイスはスマートフォンが圧倒的に多く、76.5%を占めることがわかりました。(※1)

このことから、VSEO対策においては、タイトルをスマートフォンで見た際に表示される文字数27文字程度を上限とし、メインのキーワードを冒頭に入れることが大切です。独創的な言葉遣いや動画の内容をほのめかす内容で、思わずユーザーがクリックしたくなるようなタイトルにするとさらに効果的でしょう。

説明文

次に説明文についてです。説明文は最大半角5000文字(全角だと2500文字)まで入力可能ですが、必ずしも文字数いっぱいに説明を書く必要はありません。あくまでも、視聴者にとってわかりやすい説明を心がけるべきです。

メインの検索キーワードを冒頭に入れて動画の説明を行い、「もっと見る」以降の説明文はSNSアカウントの紹介、YouTube外のWebサイト、ECサイトのURLなどを貼り付けて最後に関連動画のURLで締めるのです。タイトルと説明文の関連性も意識できるとさらによいでしょう。

説明文にはメインの検索キーワードを入れ過ぎるとスパム扱いとなってしまうので注意が必要です。

ハッシュタグ

最後にハッシュタグについてです。YouTubeではタイトルと説明文にハッシュタグを入れることができます。ハッシュタグをクリックすると関連動画を見ることができてよりユーザーにとって親切と言えるため、VSEO対策の1つとして使われるのです。

入れ方のルールは3つあります。

  • ハッシュタグ(#)は小文字で入れる
  • ハッシュタグとキーワードの間にスペースを入れない
  • 15個以上のハッシュタグは入れない(それ以上入れると無効化)

チャンネル開設直後などにハッシュタグを意識して丁寧につけておくと、ハッシュタグ検索でよりたくさんの新規ユーザーに動画を見てもらうことができるでしょう。

カスタムサムネイルを使用すること

YouTubeクリエイターアカデミーのホームページには、高評価された動画の9割以上がカスタムサムネイルを使用しているとの記載があります。(※2)
これはカスタムサムネイルを使用することで、タイトルや説明文などのテキストでは伝わらない動画の雰囲気を伝えることができるためではないでしょうか。

YouTubeの推奨するカスタムサムネイルの仕様は次のとおりです。 (※3)

  • 解像度: 1280×720(最小幅が 640 ピクセル)
  • 画像ファイル形式: JPG、GIF、PNG など
  • 画像サイズ: 2 MB 以下
  • アスペクト比: 16:9

画像編集ソフトは無料なら「GIMP」、有料なら「Photoshop」や「ClipStudioPaint」を使うのがおすすめです。

(※1)2017年版:スマートフォン利用者実態調査
(※2)効果的なサムネイルとタイトルを作成する – YouTube
(※3)YouTubeヘルプ「動画のサムネイルを追加する」

YouTubeでVSEO対策、撮影の時点で気をつけることは?

注意喚起の!マーク

VSEO対策のための2つめのポイントである「ユーザーの途中離脱が少ないこと」は動画撮影時に意識する必要があります。ユーザーの途中離脱を少なくするための動画撮影のコツは3つです。

導入部分で動画の概要を伝える

ユーザーは動画の内容がおおまかにでも最初に理解できないと、だらだらと時間を過ごしているように感じて途中で離脱してしまいます。これを避けるためには導入部分で動画の概要を説明し、説明文に動画の目次(1分40秒から今日の動画の概要を説明、2分50秒から商品説明などと記載)を入れておくとなおよいでしょう。

ストーリー展開で、間のびを防ぐ

動画が始まっても、なかなか本題に行かなかったり、何が言いたいのかわからなかったりすると、視聴者はすぐに離脱してしまいます。もちろん内容にも寄りますが、あまり間延びした構成は避けましょう。①で説明した通り、冒頭でグッと惹きつけ、魅力あるストーリー展開で最後まで視聴者を飽きさせないようにしましょう。そして最後に見せ場を作れば、メリハリのある動画になることでしょう。

長い動画の場合は途中にアクセントを入れる

トップYouTuberが作成したYouTube動画を見ると、集中力が切れそうなタイミングでアイキャッチ画像が挿入されるのをよく見かけます。人間が集中していられる時間は約15分と言われているので、この時間を目安に動画にアクセントを入れるのがよいでしょう。

そして動画を撮影してアップした後、全てではなくてもユーザーからのコメントに返事をすると、ユーザーは自分のコメントに着目してほしくなり、さらに動画をしっかりと見てコメントをするため結果的に途中離脱を少なくできます。VSEO対策は、動画撮影からアップした後まで、ポイントを押さえて継続的に行うことが大切だと言えるでしょう。

まとめ

パソコンを見て微笑む女性

VSEO対策はSEO対策と同様突き詰めると抽象的とよく言われます。しかしGoogleが示すユーザーファーストの視点に立ち、ユーザーにとってわかりやすくするための工夫を丁寧に動画制作からアップした後まで意識して行えば他の動画コンテンツとの差別化が図られ、結果的にYouTube検索での上位表示につながるのではないでしょうか。

VSEO対策は効果が出るまで早くて数時間ですが、検索ボリュームの多いキーワードを用いると、競合が多いため、効果が出るのに数か月~数年かかる場合もあります。SEO対策と同様、ある程度の手間と時間がかかると覚悟を決め、コツコツと丁寧にVSEO対策を施していきましょう。

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