導入事例が書かれた本

導入事例作成の効果や活用方法を知って積極的に利用しよう!

導入事例が書かれた本

導入事例は、商品やサービスのWebサイトでは欠かせないコンテンツとして扱われています。では実際導入事例にはどのようなメリットや効果があるのでしょうか?

今回は、導入事例がもたらす効果や制作の進め方、参考にしたい導入事例について紹介していきます。

導入事例とは

導入事例を説明する男

導入事例は、採用事例やケーススタディ、サクセスストーリーなどと呼ばれます。

製品やサービスを実際に導入した事例を紹介することによって、メーカーサイドとしては、実際の導入プロセスの課題やステップの提示や、結果としてどのような導入効果を実現したかを伝えることができます。

一般論ではなく、業界やその企業独特の状況や環境に応じてどのように導入したのか、結果として何を実現したのか、ケースメソッドの疑似体験効果に該当します。

ユーザーサイドとしては、自社の環境や、状況に果たして製品やサービスがマッチしているのか、使い勝手や課題、問題点なども把握できます。

特に形のないサービスやソフトは、そのものの機能以上に導入の効果や結果が大事となり、実例として確認できることは大変重要です。

導入事例はマーケティングオートメーションの視点からすると、ホワイトペーパーと役割が似ており、リードの収集に効果があるとともに、リードを育成して行くために効果的なコンテンツです。広告やプロモーションツールとは異なり、生涯価値を高めて行くというコンテンツマーケティングの基本でもあります。

導入事例が信頼できるのはなぜ?

信頼

導入事例はユーザーに最も説得力のあるツールです。それは、基本的に事実を基本にしたコンテンツであるからです。発信元と導入事例の対象企業、どちらにもコンテンツの中身に対する責任が存在します。

コンテンツの発信元は長期的な視点ではプロモーション的な要素は否定できないものの、コンテンツの中身に対する信頼性に関する責任を持っています。導入企業も社会的責任から疑惑を持たれるようなコメントや発言はできません。通常の会社であれば、両社の広報がチェックをして、広報的な見解でコンテンツの内容をマネージメントします。

結果として導入事例の内容に関しては、事実を基本として広告的な脚色は必要最低限にとどまります。したがって、もし導入企業が導入先を変更すれば、速やかに導入例から自社の事例をはずすように要請します。

したがって導入事例のコンテンツの正確性が保証されます。それだけ導入事例の信頼性は高く、影響力も強くなります。

導入事例がもたらす効果

導入事例のメリットとデメリット

日本は世界の中でも競争の激しい市場と言われます。海外は規模の経済を重視するので、寡占化が進みやすい土壌がありますが、日本のように自動車メーカーや家電メーカーが多数共存している国はありません。同業者間の競争は激しく、競合意識は強いものがあります。

競合企業の設備、サービスの導入情報は、将来の差別化競争の大事な情報源であり、導入事例は業界に属する企業にとってパンフレットや広告販促物に含まれない貴重な情報源となります。

同業者が抱える課題は多くの場合共通ですが、視点は各社によって異なります。導入事例は各社がどのような視点で差別化を進めているのかを検証することができます。

業界のリーディングカンパニーの導入事例は、業界のデファクトスタンダードとして受け入れられます。「あの企業が導入したのだから」という信頼感を創造します。このように、導入事例は営業の横展開の大きな支援になるのです。

インターネットで商品を購入する人の多くが、口コミや商品レビューを参考にしています。マイボイスコムの調査(※)では、商品購入者の55%が口コミや商品レビューを参考にしています。企業も同様で、設備やシステムの導入に際しては、まず業界などの情報を収集して、導入候補を選定していきます。この際、導入事例は貴重な情報となります。

※参照:ネット上の口コミ情報のアンケート調査(4)|ネットリサーチのマイボイスコム

導入事例に一流企業を取り上げるのには意味があります。業界の代表企業が導入したことにより、商品やサービスの信頼性や機能面の安心度合いが向上します。業績が好調な企業が導入した事例もプラス要員として評価されます。

また、同業種企業や同規模企業、あるいは同じような課題を持った企業の導入事例も参考にされやすくなります。当然購入意欲は高まるでしょう。

導入事例の効果を裏付ける理論を、心理学に求めることができます。当事者からの情報より、第三者からの情報に対して信頼性や信憑性を感じるウィンザー効果や、多くの人が支持していることがさらに支持者を増やすバンドワゴン効果、あるいは、口コミの多さによって、評価が高くなるハロー効果といった第三者の意見を尊重する人々の意識構造です。

導入事例がBtoBのビジネスに最適な理由は、BtoBの意思決定が多くの場合、単独ではなく複数の人や組織によって決定されるということです。導入事例は、事実で説得できることと、比較の対象にできる点で説得力を持ちます。他社事例であっても、自社との状況の違いなどを考慮して判断することができるので、社内的な根回しをする場合でも効果的です。

導入事例の活用方法

導入事例を活用する女性

営業活動に活かす

営業活動はどうしてもマンネリになりがちです。そんな時に導入事例をうまく活用し、きっかけにすることができます。導入事例は得意先の同業種や、得意先の取引先のお客様にとっても気になる情報です。

また、Webサイトの導入事例情報を検索したお客様であれば、かなり関心の高いお客様と言えるでしょう。

導入事例の制作によってお客様との繋がりを深める

導入事例の制作は営業にとって得意先とのギャップを埋める千載一遇のチャンスです。もし、社内の営業会議などで、自分の得意先が導入事例の掲載候補先になった場合は、積極的に利用しましょう。

このような導入事例の制作に関わることができれば、営業にとっては普段の営業活動では得られない情報の取得が可能であるだけでなく、以降の営業活動にとってもプラス効果をもたらします。

信頼、ロイヤリティーを高めることができる

導入事例を自社のサイトで掲載することは、自社と導入企業の間に信頼関係が構築されているという状況を社内外に提示するということです。対外的には自社の信頼度やロイヤリティーを高めることができ、社内的には営業や担当者のモチベーションをあげることにもつながるでしょう。

導入事例制作の進め方

導入事例の制作について話し合う男女

業界や市場環境に関して、知識および問題意識を持った顧客を選びましょう。意味ある導入事例を制作するためには、単なる製品やサービスの機能説明ではなく、導入によってもたらされた効果や、顧客目線での課題を掘り起こすことが大切です。

導入事例の制作にあたってまず大切なことが、顧客の承諾をいただくことです。お客様企業や上司の協力がないと、先方の担当者の発言も慎重になります。担当者が自由に話せるような環境づくりが必要です。

得意先の担当者と相談しながら、取材担当者となるキーマンを選定します。キーマンの選定は導入事例の出来に直接影響するので、得意先と連携しながら問題意識を持った人を選定します。

得意先の協力を得るためには、オリエンテーションペーパーや企画書、取材依頼状をしっかりと作成して、得意先の協力体制をしっかり構築することが重要です。具体的には導入事例の作成目的と用途に関する明確な説明、導入事例に含める予定の顧客情報(会社名、ロゴ、職位、写真等)の定義や、協力していただきたい内容や、取材体制を明確にしておくと良いでしょう。

インタビューは、できれば担当者を含めた関係者複数名で実施しましょう。プロジェクトの評価や見方については社内的にも複数の意見が存在することが多いので、なるべくコンセンサスをその場で取り付けることが大切です。また、先方の広報部門などとの調整が必要になる場合もあります。これは、通常の営業活動とは違う得意先部門と接触できる大きなチャンスです。

参考にしたい導入事例

株式会社日立ソリューションズ

株式会社日立ソリューションズ_導入事例

日立ソリューションズは、システム構築やソリューション事例をユーザーのニーズに合わせて参照できるように、業種や課題、業種によって検索できるようなサイトを構築しています。トップページにはトヨタ自動車や日立製作所、三井住友建設などのトップ企業を配置して、興味を持ってもらうような工夫をしています。

導入事例:事例紹介|株式会社日立ソリューションズ|導入事例やシステム構築例をご紹介

日本アイ・ビー・エム株式会社

日本アイ・ビー・エム株式会社_導入事例

世界のコンピュータ業界のトップ企業でもあるIBMは業種、ビジネス課題、ソリューションなどのテーマから導入事例を検索できます。世界レベルの企業なので、海外情報の収集も可能です。コンピュータ業界はユーザー会の組織化も進んでいて、例会を観光地のホテルなどで開催し、セミナーーと合わせてユーザー事例の紹介や顧客同士の情報交換の場を設定して懇親会情をおこなっています。

導入事例: IBM お客様事例 – Japan

株式会社セールスフォース・ドットコム

株式会社セールスフォース・ドットコム_導入事例

世界No.1のCRM企業であるSalesforceも、積極的にお客様事例を活用しています。

Salesforceの商品サービスは営業支援やカスタマーサービス、マーケティングなどの無形のビジネスサービスが中心です。同社のサービスの評価は結果としての売上の拡大や、同社のトップメッセージである「第4次産業革命時代におけるお客様の成功をめざす」ことであり、それを端的に表すのがお客様事例でホームページでもメインインデックスに採用しているだけでなく、同社のメインイベントには『活用自慢チャンピオン大会』といった導入事例の発表会なども定期的に開催しています。

導入事例:お客様事例 | セールスフォース・ドットコム

Chatwork株式会社

Chatwork株式会社_導入事例

Chatworkでは、業務効率が向上したり、売り上げが好調な企業を取り上げ、Chatの活用方法を伝えています。

サイトでは、新着情報、小規模企業への導入を促進するための企業規模1〜50名の導入事例、情報共有の効率化を中心テーマとした導入事例を掲載しています。また、目的・効果や業種、企業規模などで導入事例を検索できるようにしています。さらに、Chatworkの機能や、役割を訴求するための説明資料なども用意しています。

導入事例:導入事例 | Chatwork

Google合同会社

Google合同会社_導入事例

ちょっとかわったところでは、Googleが同社のサービスを利用をした成果を導入事例としてまとめています。ビジュアルにうまくまとめられたサイトです。

導入事例:Think with Google 日本

おわりに

導入事例は自社メディアのコンテンツではありますが、今やユーザーはサイトの検索行動からダイレクトに導入事例にアクセスします。結果的に、顧客企業のロイヤリティー拡大につながります。

導入事例は広告やパンフレットなどに記載されていない、ユーザーの抱えている課題をより現実的に解決することができる実務的な情報を提供するとともに、商品サービスの信頼性を高めます。

まだ導入事例を活用できていない場合は、ぜひ制作してみてはいかがでしょうか。

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